既存のファイルへのデータのインポート方法
既存のファイルにデータをインポートするには、次の3種類の方法があります。次の操作を行うことができます。
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これらの3種類のオプションは、データを既存のファイルにインポートする場合に、[フィールドデータのインポート順] ダイアログボックスの [インポート方法] 領域から選択することができます。これらのオプションについては、このページの下の項目で説明します。
重要  既存のレコードを更新するオプション、および一致するレコードを更新するオプションを選択した場合、インポート処理中に既存のデータが上書きされ、元に戻すことはできません。データを保護するには、[ファイル] メニューから [名前を付けて保存...] を選択して FileMaker Pro ファイルのバックアップを作成してから、レコードが更新されるインポートを実行します。
レコードの追加
レコードを追加する場合、インポートを実行すると、インポート元のファイル(ソースファイル)内のインポート可能な各レコードに対して、インポート先のファイル(ターゲットファイル)内に新しいレコードが作成されます。
インポート元のファイルからレコードを追加する場合、ほとんどのファイル形式では、インポート元のファイルのレコードがすべて追加されます。インポート元のファイルが FileMaker Pro ファイルの場合は、対象レコード内のレコードのみが追加され、除外レコードの追加はスキップされます。詳細については、FileMaker Pro 形式を参照してください。
既存のレコードの更新
このオプションを使用して、ファイルのデータをインポート元のファイルのデータで置き換えます。インポート先のそれぞれのフィールドについて、インポート元のファイルの先頭のインポート可能なレコード(またはデータの行)のデータが、インポート先のファイルの先頭のインポート可能なレコードのデータを上書きします。インポート元ファイルの2番目のインポート可能なレコードのデータが、インポート先のファイルの2番目のレコードのデータを上書きするというように進みます。データを置き換える場合、FileMaker Pro はファイル内のデータの確認や比較は行いません。
データを置き換えるかどうかは、フィールドごとに決めることができます。
インポート先のファイルのレコードは、インポート元のファイルのレコードと同じ数だけ置き換えられます。インポート元のファイルのインポート可能なレコードの数がインポート先のファイルより多い場合、インポート元のファイルの余分なレコードのデータをインポートするには、[致しないデータを新規レコードとして追加する] を選択する必要があります。インポート先のファイルのレコード数の方が多い場合は、インポート先のファイルの余分なレコードのデータは置き換えられません。
一致するレコードの更新
インポート先のファイル内の一致するレコードとフィールドを別のファイルのデータで更新することができます。たとえば、デスクトップコンピュータとラップトップコンピュータにそれぞれ同じデータベースのファイルが保存されているとします。出張中にノートブックコンピュータのデータベースファイルに変更を加えた場合、その変更内容で、オフィスにあるデスクトップコンピュータのファイルを更新することができます。
インポート元のファイルのどのレコードで、インポート先のファイルのどのレコードを更新するかは、それぞれのファイルで1つまたは複数の照合フィールドを選択する仕方によって決定します。インポート先のファイルのレコードの照合フィールドのデータと、インポート元のファイルのレコードの照合フィールドのデータとが一致した場合、インポート先のファイルのレコードは、インポート元のファイルのデータで更新されます。
照合フィールドは、データベース内のそれぞれの項目を個別に識別できるものである必要があります。たとえば、名簿のデータベースの場合、1つの照合フィールドとしては社員番号を、複数の照合フィールドとしては、名字、名前、および電話番号を使用するのがふさわしいでしょう。名字だけでは同姓の複数レコードが選ばれてしまうことがあるため、照合フィールドとして適切ではありません。
インポートするフィールドも指定します。一致するすべてのレコードで、インポートを指定したすべてのフィールドの内容によって、インポート先のファイルのデータが上書きされます。 これは、インポート元のファイルのフィールドが空白であっても実行されます。
インポート先のファイルに対象レコードが含まれている場合、対象レコードのみが更新されます。インポート元のファイルが別の FileMaker Pro ファイルである場合も、インポートできるのは対象レコードのみです。詳細については、FileMaker Pro 形式を参照してください。
次の表は、インポート先のファイルのレコードがインポート元のファイルの一致するレコードによって更新される前と更新された後のデータの状態を示します。表の「割り当て」の欄の記号は、Windows の照合アイコン(Windows)または Mac OS の照合アイコン(Mac OS)は照合フィールドを、インポートアイコン はフィールドをインポートする設定を、Windows のインポートしないアイコン(Windows)または Mac OS のインポートしないアイコン(Mac OS)はフィールドをインポートしない設定をそれぞれ示します。
 
インポート元ファイル
インポート先ファイル
インポートアイコン
Windows のインポートしないアイコン
インポートアイコン
インポートアイコン
インポートアイコン
Windows のインポートしないアイコン
インポートアイコン
メモ
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ソースファイルが FileMaker Pro ファイルの場合、対象レコード内のレコードのみがインポートされ、除外レコードのインポートはスキップされます。詳細については、FileMaker Pro 形式を参照してください。
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インポート先のファイルにある照合フィールドは、オブジェクト、集計、または非保存計以外のフィールドである必要があります。照合フィールドのフィールドタイプは、対応するフィールドのデータのタイプと一致する必要があります。たとえば、数値フィールドは、テキストを含むフィールドとは一致しません。
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インポート元のファイルの1レコードが、インポート先のファイルの複数のレコードと一致する場合は、インポート先のファイルの対象レコード内の一致するレコードすべてが更新されます。
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インポート元のファイルの複数のレコードが、インポート先のファイルの対象レコードの1レコードと一致する場合は、インポート先のファイルはインポート元のファイルの最後に一致したレコードで更新されます。インポート処理によって、インポート先のファイルの一致するレコードは、何度も(つまり、インポート元のファイル内の一致するレコードそれぞれによって1回ずつ)更新されます。そのため、インポート元のファイルの最後の一致するレコードがインポート先のファイルでの最終的な内容となります。
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更新後の対象レコードには、更新前の対象レコードに関係なく、更新されたレコード(つまり一致したレコード)と追加された新しいレコードが含まれます。
関連項目 
既存のファイルへのデータのインポート
インポート時のインポート方法と割り当てるフィールドの設定
インポートされたデータに対する新規テーブルの作成について
定期的なインポートの設定