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2 桁の西暦の処理方法
FileMaker Pro では、「99/12/1」や「09/3/2」などの 2 桁の西暦を入力することができます。ただし、このような日付は世紀が指定されていないためあいまいで、たとえば「53/5/6」と入力した場合、1953 年、2053 年、または他の世紀の 53 番目の年を表す可能性があります。
重要  日付フィールドに 2 桁の西暦を入力すると、下の表で説明されている変換方法を使用して 4 桁の西暦に変換されます。この変換方法では、入力した 2 桁の西暦が目的の世紀に変換されない場合があり、その結果、間違った日付が入力されることがあります。
日付フィールドでは不正確な変換が行われる可能性があります。このため、変換方法をよく理解し、正確な日付を維持できるように次の注意事項を遵守してください。
常に 4 桁の西暦で日付を入力します。
FileMaker Pro の入力値の制限オプションを使用して、4 桁の西暦の入力を要求します。この場合、2 桁の西暦を含む日付を入力しようとすると、エラーメッセージが表示されます。詳細については、入力値の制限の設定を参照してください。
レイアウトでは、4 桁の西暦が表示されるように日付フィールドを設定します。詳細については、日付フィールドに対する書式の設定を参照してください。
メモ  この変換方法は、フィールドへのデータ入力だけでなく、FileMaker Pro に入力される 2 桁の西暦の日付すべてに適用されます。たとえば、2 桁の西暦の日付を FileMaker Pro にインポートする場合に日付変換が行われます。変換方法が適用される状況については、下の変換に関する情報を参照してください。
2 桁西暦の日付の変換方法
FileMaker Pro では、2 桁の西暦の日付は、日付を入力した年に基づいて 4 桁の西暦の日付に変換されます。この場合、常に、4 桁の西暦の日付が今後 30 年間または過去 70 年間のいずれかの範囲に入ると想定されます。次の表は、3 つの異なる年に入力された 2 桁の西暦の日付がそれぞれどのように 4 桁の西暦の日付に変換されたかを示します。
 
2 桁の西暦の日付
2013 年に入力した場合の変換結果
2015 年に入力した場合の変換結果
2030 年に入力した場合の変換結果
02
2002
2002
2002
15
2015
2015
2015
42
2042
2042
2042
43
2043
2043
2043
44
1944
2044
2044
45
1945
2045
2045
46
1946
1946
2046
47
1947
1947
2047
50
1950
1950
2050
76
1976
1976
1976
87
1987
1987
1987
95
1995
1995
1995
次の図は、変換方法の偏りを表しています。この変換方法では、2 桁の西暦を入力する場合、未来の西暦よりも過去の西暦を入力することの方が多いと想定しています。
日付変換方法のイラスト
この変換方法は、次のような日付を含む、入力される 2 桁の西暦の日付すべてに使用されます。
日付フィールドに入力および変更された日付
Web ブラウザでアクセスされている Web 公開データベースに入力された日付
インポートによって入力または変更された日付。これには、既存の FileMaker Pro ファイルにインポートされたデータや新しい FileMaker Pro ファイルに変換されたデータは含まれますが、旧バージョンの FileMaker Pro で作成されたファイルの変換は含まれません。次の重要事項を参照してください。
Apple events、ODBC、および JDBC で入力または変更された日付
ドラッグ&ドロップまたはスクリプトコマンドによって、アクティブではないフィールドに入力された日付
[計算式の指定] ダイアログボックスで計算式の一部として入力された日付
[フィールド「フィールド名」の入力オプション] の [入力値の自動化] タブにある [データ: ] オプションに入力された日付
[フィールド「フィールド名」の入力オプション] ダイアログボックスの [入力値の制限] タブにある [下限値: ] および [上限値: ] オプションに入力された日付
スクリプトによってリテラル値として入力された日付
重要  この 2 桁の西暦の日付の変換方法は、旧バージョンの FileMaker Pro ファイルを現在のバージョンのFileMaker Proファイルに変換する場合には適用されません。旧バージョンで作成したファイルの日付は古いデータであると想定されます。したがって、古いファイルに存在する 2 桁の西暦の日付は、変換後のファイルでは、「19xx」 (今世紀ではなく「19xx」) に変換されます。古いファイルに入力されている 2 桁の西暦の日付に問題がある場合、ファイルを現在のバージョンに変換する前に、旧バージョンの FileMaker Pro でデータの確認と修正を行うことをお勧めします。ファイルの変換の詳細については、FileMaker Pro 11 以前のファイルの変換を参照してください。
メモ
日付は、日付タイプに定義されたフィールドにのみ入力することをお勧めします。日付の保存にテキストフィールドや数字フィールドを使用しないようにしてください。FileMaker ソフトウェアでは、テキストフィールドや数字フィールドへの日付入力はサポートされていません。
FileMaker Pro では、0001/1/1 から 4000/12/31 までの日付入力をサポートしています。
レコードに作成日や修正日を入力する必要がある場合、入力値の自動化オプションを使用します。このオプションでは、手動入力よりも簡単かつ正確にデータを入力できます。詳細については、入力値の自動化の定義を参照してください。