FileMaker Cloud 2.18.0 入門ガイド
FileMaker Cloud の概要
FileMaker Cloud について
FileMaker Cloud® は FileMaker® Pro Advanced、FileMaker Go®、および FileMaker WebDirect™ を使用するカスタム App (データベース) をクラウド上で使用するためのサービスです。FileMaker Cloud では FileMaker ID と統合されたサインオンシステムを使用してユーザを認証し、Claris International Inc. から直接提供されます。
FileMaker Cloud サブスクリプション
FileMaker Cloud では 1 年以上の年間サブスクリプションを提供しています。FileMaker Cloud サブスクリプションを購入する前に、サブスクリプションに必要なユーザ数を決定します。
FileMaker Cloud サブスクリプションには次の利用が含まれます:
- FileMaker Cloud
- FileMaker Pro Advanced
- FileMaker Go
- FileMaker WebDirect
- FileMaker Data API および OData (Open Data Protocol) の年間制限
FileMaker Cloud サブスクリプションをアップグレードする方法については、FileMaker Customer Console ヘルプを参照してください。
FileMaker Cloud システム必要条件
FileMaker Cloud のハードウェアおよびソフトウェアの必要条件については、FileMaker Cloud 技術仕様を参照してください。
FileMaker Cloud の購入および設定
FileMaker Cloud の購入
- FileMaker Store で FileMaker Cloud ページを選択します。
- 複数年の契約が必要な場合は年数を選択します。
サブスクリプションのユーザの数を選択します。
年間利用料の合計金額は選択したユーザの数に基づいて更新されます。
- [カートに追加] をクリックします。
- ショッピングカートの情報を確認して [お支払いに進む] をクリックします。
FileMaker ID アカウントにサインインします。
アカウントをお持ちでない場合は [FileMaker ID を作成] をクリックします。画面の指示に従って FileMaker ID アカウントを作成します。
- ライセンスユーザ情報を入力して [次のステップ] をクリックします。
- ご請求先情報を入力して [進む] をクリックします。
- ご注文内容を確認して [ご注文の確定] をクリックします。
注文が処理されると、確認の電子メールが送信されます。
FileMaker Cloud の設定
FileMaker Cloud の購入後、FileMaker Customer Console へのリンクが記載された電子メールが送信されます。
- 電子メールのリンクを使用して FileMaker Customer Console に移動します。続いて [始めましょう] をクリックします。
- 利用条件を確認して同意します。
優先ホスト名を入力します。
入力した優先ホスト名はサーバーのドメイン名としても使用されます。サードパーティの商標を含まない固有の名前を選択します。
重要: 優先ホスト名は承認後に変更することはできません。
- [続行] をクリックします。
Claris International Inc. により収集されるログについての情報を確認して [送信] をクリックします。
優先ホスト名が承認されるまでに最大 24 時間かかる場合があります。優先ホスト名が承認されるまではシステムが提供する一時的なホスト名を使用できます。
- 優先ホスト名が承認されると、FileMaker Cloud Admin Console へのリンクが記載された電子メールが送信されます。
- FileMaker ID ユーザ名 (電子メール) およびパスワードを使用して Admin Console にサインインします。
メモ
- 一時的なホスト名を使用して Admin Console にサインインする場合、優先ホスト名が承認されるまではインスタンスに変更を加えることはできません。
- FileMaker Cloud サブスクリプションには SSL 証明書が含まれます。FileMaker Cloud はカスタム証明書をサポートしていません。
ライセンス証明書および FileMaker ソフトウェアのダウンロード
クライアントソフトウェアをインストールするには有効なライセンス証明書ファイルが必要です。ライセンス証明書はソフトウェアの再インストールが必要な場合に備えて安全な場所に保管してください。
ライセンス証明書とクライアントソフトウェアをダウンロードするには次の操作を行います:
- FileMaker Customer Console で [サブスクリプション] > [ダウンロード] をクリックします。
- [ライセンス証明書をダウンロード] で [ダウンロード] をクリックします。
- ソフトウェアをダウンロードするには、FileMaker クライアントのリンクをクリックします。
FileMaker Pro Advanced のインストール時にダウンロードしたライセンス証明書を使用します。
データベースを FileMaker Cloud にアップロードする方法については、FileMaker Cloud ヘルプを参照してください。
データベースの FileMaker Cloud への移行
FileMaker Server または FileMaker Cloud for AWS を使用していて FileMaker Cloud の使用へ移行する場合、FileMaker Server または FileMaker Cloud for AWS から使用中のデータベースをダウンロードして FileMaker Cloud にアップロードする必要があります。
メモ
- FileMaker ID アカウントを持つチームマネージャのみがデータベースファイルをアップロードできます。FileMaker Customer Console ヘルプを参照してください。
- FileMaker Cloud は外部に保存されたオブジェクトデータのセキュア格納のみサポートします。オブジェクトフィールドでオープン格納が設定されている場合、FileMaker Pro Advanced を使用してオブジェクトデータをセキュア格納に転送する必要があります。
- FileMaker Customer Console でデータベースを使用するユーザを招待します。グループを作成してユーザを追加することもできます。FileMaker Customer Console ヘルプを参照してください。
- FileMaker Server または FileMaker Cloud for AWS の Admin Console でダウンロードするデータベースを閉じます。(事前に Admin Console を使用して接続中のクライアントに警告メッセージを送信することができます。)
- Admin Console でローカルの保存先にデータベースをダウンロードします。
- FileMaker Pro Advanced で、アップロードするデータベースごとに FileMaker ID アイデンティティプロバイダを使用してユーザを認証するアカウントアクセスエントリを作成します。FileMaker Pro Advanced ヘルプを参照してください。
- FileMaker Pro Advanced でデータベースをアップロードします。FileMaker Cloud ヘルプを参照してください。
メモ
- オブジェクトデータに外部格納を使用しているデータベースを FileMaker Server または FileMaker Cloud for AWS からダウンロードする場合、データベースおよびオブジェクトデータのディレクトリ構造は保持されます。続いてデータベースを FileMaker Cloud にアップロードすると、すべてのファイル (オブジェクトデータを含む) がデフォルトの保存先にアップロードされます。
- FileMaker Server では、外部に保存したオブジェクトデータを含むデータベースに追加のデータベースフォルダを使用している場合、このオブジェクトデータに別のフォルダを指定できます。FileMaker Cloud では、保存先のデータベースフォルダを指定することはできません。すべてのファイルがデフォルトの保存先にアップロードされます。
FileMaker Cloud のセキュリティ
FileMaker Cloud によって使用されるポート
FileMaker Cloud では次のポートが使用されています。
番号 | 使用対象 | プロトコル/目的 |
---|---|---|
80 | FileMaker Cloud Web サーバー、Admin Console ユーザ、クライアントユーザ | HTTP |
443 | FileMaker Cloud Web サーバー、クライアントユーザ | HTTPS |
5003 | FileMaker Pro Advanced、FileMaker Go クライアントユーザ | データベースの共有 |
16000 | Admin Console ユーザ | HTTPS |
FileMaker Cloud のセキュリティ機能
このセクションでは、FileMaker Cloud のセキュリティ機能、および FileMaker Cloud インスタンスでこれらの機能を管理するために実行できる手順を説明します。
ソフトウェアパッチ: 利用可能なパッチで FileMaker Cloud インスタンスの再起動が必要な場合に通知が送信されます。
データベースの暗号化: FileMaker Cloud ではすべてのデータベースファイルを暗号化する必要があります。データベースが暗号化されていない場合、FileMaker Cloud はファイルをアップロードするときにデータベースを暗号化して暗号化パスワードを作成します。FileMaker Cloud Admin Console で暗号化パスワードを取得して安全な場所に保管します。FileMaker Cloud ヘルプを参照してください。
セッションタイムアウト: 必要に応じて、FileMaker クライアントのセッションタイムアウトを確認して更新します。クライアントユーザのアイドル時間がタイムアウト設定に達すると接続解除されます。セッションタイムアウトの設定で無人のコンピュータやモバイルデバイスによってデータベースファイルがアクセスされるリスクを減らします。
ログファイルエントリ: 頻繁に「Event.log」ファイルをダウンロードして「SECURITY」キーワードを確認し、セキュリティ関連のエントリを参照します。